低吸湿性不燃木材の販売を開始しました。
当社では平成20年迄木材の不燃処理を行なっていましたが、溶脱、白華の解決が出来なかった事や諸々の事情で一時取り扱いを中断していました。
①今回、新たに低吸湿性不燃処理木材「エフネン65S」の販売をスタートしました。
従来不燃処理に用いられいるホウ酸、リン酸系の薬剤で不燃処理した木材は助剤として加えた薬剤の高い吸湿性が原因で表面がベタベタに湿ったり、又ホウ酸の結晶で表面がまっ白になる白華現象をおこします。
「エフネン65S」は、12㎜~110㎜厚で不燃、準不燃の認定を取得し、従来の不燃木材の欠点であった溶脱、白華を解決、実用化した不燃木材です。
これにより高湿度下においても薬剤の溶脱によるベタつきや白華現象を極限まで抑えます。
「エフネン65S」は吉野産のスギ・ヒノキの無節、上小節を標準としてます。
②・③従来型の薬剤を浸漬工法で処理したものです。産地を問わず地元木材指定の公共施設等、例えば東京であれば多摩産のスギへの処理も行なっています。
木材の不燃処理について
一般的な不燃処理加工は、薬剤(主としてりん酸、ほう酸系の無機系薬剤が多い)を減圧・加圧法、温冷浴法、浸漬法により水溶液を注入するのが一般的です。その為に湿度の高い場合、雨がかかる場所で使用する場合には、薬剤の溶脱や白華が生じる場合があります。エフネン65Sは、この薬剤の溶脱、白華を極限迄抑え、更にウレタン塗装との組み合せで認定を取得し、これらを克服した不燃木材です。
認定
①
エフネン65S(ヨコタニ製) | |||||
認定 | 国土交通省認定 NM-1050(不燃)QM-0370(準不燃) | ||||
材種 | スギ、ヒノキ、マツ、スギ集成材、ヒノキ集成材、マツ集成材(ウレタン塗装品も認定) | ||||
サイズ |
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薬剤 | 処理、両面ウレタン塗装/リン酸系薬剤処理 | ||||
特徴 | エフネン65Sは両面ウレタン塗装品でも発熱性試験に合格していますので、当社工場で予めウレタン塗装による仕上げ、現場でのウレタン塗装も可能です。集成材に認定も取得しています。 木材の色調、外観、肌合い等に変化はありません。 寸法安定性は注入した薬剤が木材組織内に固着し、寸法安定性が高まっています。 従来の薬剤は酸性の為、金属腐食を起こしましたがエフネン65Sに使用している薬剤はほぼ中性の為、金属腐食に関しては、規格をパスしています。 ホルムアルデヒトの放散はありません。(ノンハロゲン・ノンホルムアルデヒド薬剤) ウレタン塗装した場合でもガス有害性試験に合格しています。 |
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注意点 | 接着剤に関しては、酢酸ビニル樹脂エマルジョンタイプ(ボンド系)等、水性タイプは使用出来ません(ゲル化します) 塗装も水性の塗料は使用出来ません。 薬剤注入により比重が高く(重く)なっています。設計、施工、配送の際はご注意ください。 薬剤注入により無処理材よりも硬化しています。加工の際はビス穴を開ける、超硬の刃物を使用するなどお願いします。 |
②
NF.WOOD(ARS製) | |
認定 | 国土交通省認定 NM-1701・1704(不燃)QM-0537・0505(準不燃) |
材種 | スギ、ヒノキ(無) |
サイズ | 厚さ12㎜~50㎜ |
薬剤 | ほう酸、りん酸アンモニウム系薬剤 |
特徴 |
グリーン材を浸漬工法により処理。 |
注意点 | 薬剤は酸性(加工刃物・ビスは金属腐食に注意) 塗装品は認定対象外 |
③
当社不燃認定品(NF.WOODと同じ工程での処理です) | |
認定 | 国土交通省認定 NM-1707(不燃) |
材種 | スギ |
サイズ | 厚さ12㎜~50㎜ |
薬剤 | ほう酸、りん酸アンモニウム系薬剤処理 |
特徴 | 従来型の不燃薬剤です。 浸漬法による不燃処理です。 グリーン材を浸漬工法により処理。 生材、白太部分への処理。 大規模な設備を必要としないため、低価格、白華・溶脱も極力押さえている。 防腐・防蟻効果がある。 |
注意点 | 薬剤は酸性(加工刃物・ビスは金属腐食に注意) 塗装品は認定対象外 |
価格の目安(詳細については個別にお見積りいたします)
グレード・仕上げ | 不燃 | 準不燃 | |
①エフネン65S | 上小・無節(超仕上) | ||
①エフネン65S | 一等(超仕上) | ||
②NF.WOOD | 一等(サンダー) | ||
③当社認定品 | 一等(サンダー) |